2015年5月24日日曜日

映画『サイボーグ・シティ』 ・・・田舎町を舞台に、ロボット軍団 VS 女ギャング団

●原題:Chrome Angels
●ジャンル:アクション/SF
●上映時間:93min
●製作年:2009年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:リー・スコット
◆出演:ステイシー・ダッシュ、フリーダ・ファレル、モンティ・ドミニク、ジェシカ・ブロドシー、エリザ・スウェンソン、クリステン・クイントラル、ジャッキー・ホール、ローラ・フッチ、ディーン・N・アレヴァロ、ポール・ル・マット、ブレント・リディック、その他大勢

 そろそろ梅雨の時期ですね。って、もう沖縄は梅雨入りでしたっけ。皆さんいかがお過ごしでしょうか?
 今回は、タイトルからも丸わかりのショボイSFアクション作品です。

【ストーリー】
 アメリカのどっかの田舎町。逃走中の女8人からなる銀行ギャング団が辿り着く。酒場で一息入れようとした彼女らは、地元のチンピラ連中とのイザコザから銃撃戦を開始。被弾するチンピラらは火花を散らし、金属的な音声を発し始める。その町は世界征服を企む天才博士が創りだしたロボット軍団で埋め尽くされていたのであった・・・。


(仮装大会にも見えますが、れっきとしたロボット自警団です。笑わないように)

【感想と雑談】
 久々の映画記事がこんなですよ。原点回帰じゃないですけど、このブログの最初みたいな勢いでサクッといってみます(笑)。アルバトロス配給なので、だいたい想像できると思います。

 開始早々、女ギャング団(以降、女ギャ団)が銀行を襲撃します。この瞬間から既に安い作品であることがわかります。ペラッペラの金庫を破ると、大金を掴んだ女ギャ団はバイクに跨がり颯爽と去ります。警察の気配がまったくありません。

 そのままメキシコに逃走すればいいものを、女ギャ団はどこぞの町の酒場に寄ります。そこは、ある天才博士の密かな計画によって作られた架空の町でした。見た目はただの田舎町。

 酒場のチンピラが血気盛んな女ギャ団にちょっかいを出してきます。我慢できなくなった女ギャ団がチンピラを銃撃します。しかし、チンピラの体からは血飛沫でなく火花がバチバチと噴出。そして、他のチンピラや店員らは、目をピカーと光らせ、金属的な音声でどっかに向けてブツブツとメッセージを送ります。


(ちょっとこっちに来なさいよ。イテテテ、勘弁してくり。そんなSFアクションです)

 これを見た女ギャ団のひとりが「こいつらロボットだわ!みんな気を付けるんだよ!!」と叫ぶと全員が納得。そして、いっせいに銃撃戦が始まります。ちょっとはショックを覚えたり狼狽しろよ女ギャ団、と思えるくらいの素早い状況判断ですが、テンポがいいのでヨシとします。そういえば、のちに天才博士はサイボーグと呼んでたようですが、もうロボットでいきます。

 安い作品ですけど、救いは作り手が過去のSF、アクション作品に、敬意を表してることでしょうか。笑えるほどオマージュのテンコ盛りです。酒場の銃撃戦で横っ飛びの2丁拳銃はジョン・ウーかなんか?やがて駆けつける町のロボット自警団はTHX1138?暗躍するロボットエージェントはマトリックス?すごくショボイけど、なんとなくわかります。

 銃撃戦の末、女ギャ団は半分が逃れ、半分がロボット軍団に拉致されます。逃れた女ギャ団の団長レディは昔の男に助けを求め、仲間の奪還に奔走します。この辺をパワフルに描ければ申し分ないのですが、やっぱり安い作品なので、どことなく痴話喧嘩みたいなノリ(どんな)になっています。総合的に笑えます。

 肝心の女ギャ団の容姿ですが、これはなかなかよかったです。当然、ジャケット画の露出度やゴージャス度には及びませんが、それでも及第点の女優揃いでした。団長レディを演じるステイシー・ダッシュは、ハーフの薄めの黒人ですが、ちょっと好みでバッチグー。年齢を調べたらこの時42歳だとか!!見えなさすぎて、本作で一番の収穫といえましょう。


(撮り方の問題か、だらなしない線になってる女優陣。それが逆に味を醸してます)

 その他の女優陣も素晴らしい。幼い下っ端ティンクを演じるジャッキー・ホールのあどけなさも捨てがたし。しかし、彼女は中盤でエージェントスミスをぶっ叩いたようなアジア系ロボに首を拗じられ昇天。なんてことする。ちょっと彼女の使い方間違えてないか、作り手。

 拉致された女ギャ団の半分は、天才博士から有り難い言葉を聞かされ、DNAを元にあることをされるも、隙をみて大脱出。博士は逃すものかと、とっておきの巨大ロボットをスイッチオン。ブリキのオモチャみたいな巨大ロボットは、ミサイルをいっぱい装備するも、やる気なさすぎの破壊力で笑えます。一方、スーパーマーケットを貸し切っての銃撃戦は見応えあるという、侮れない展開です。

 クライマックスは、天才博士の目論見が裏目に出てしまう田舎町の大異変。そして、女ギャ団と生き残り(?)ロボット数体による粋なラストを迎えることになります。しかし、ラストのラストまでオマージュまるけな安い作品でありました。そこそこ丁寧な撮り方をしてるので、アイデアをもっとひとつに絞り込むようにすれば、低コストでも更にいい作品を作れるんじゃないかと思いました。


 アルバトロスに配給されないよう頑張って欲しい。


(C)2009
【出典】『サイボーグ・シティ』/ビデオメーカー

にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
ブログパーツ

0 コメント:

コメントを投稿