2014年4月27日日曜日

映画『バーサーカー』 ・・・クリーチャーファミリー VS ロートルバイカー軍団

●原題:Skinned Deep
●ジャンル:コメディ/ホラー
●上映時間:97min
●製作年:2004年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ガブリエル・バルタロス
◆出演:リンダ・ワインリブ、エリック・ベネット、リー・コシエラ、カロライン・ブラント、レス・ポラック、リズ・リトル、ワーウィック・デイビス、ジェイソン・ダグレ、その他大勢

 なんか暑いくらいの陽気ですね。皆さんいかがお過ごしでしょうか?既にGW連休に入られてる方もいるのかな。最大11連休とか。いいですなー。 私はまだこれからの取得ですけど、たぶんインドアな連休になると思います(笑)。
 さて、今回は久々のバカホラー作品の紹介になります。

【ストーリー】
 アメリカのどっか。あるファミリーが山間部をツーリング中、車が突然のパンクに見舞われる。仕方なく近くの民家に助けを求めると、そこの婦人はとても愛想がよく、家で休んでいけと言う。お言葉に甘えるファミリー。しかし、家の中では不気味なクリーチャーらが待ち構えていた。長女ティナを残し惨殺されるファミリー。一方その頃、山間部をツーリング中のロートルバイカー軍団が、同じく民家に立ち寄ろうとしていた。どうなるティナとロートルバイカー軍団・・・。



【感想と雑談】
 久しくやってなかったバカ系ホラー作品です。元々こういうジャンルから始まった当ブログですが、ここのところ落ち着いた感の記事ばっかになってる。ちょっと初心(笑)に戻ってみようと思いました。配給会社はこの手では老舗のアルバトロス。パッケージのデザインがイカしてますが、さて中身の方はどうなんでしょうか。

 開始早々、車で山間部をツーリング中のファミリーが登場します。パパが突然「おいママ!野ウサギだ!早く撮って!」というと、ママはすかさずビデオカメラのレンズ側を覗き込むというボケをカマします。撮影されるママの目玉。後ろ座席には冷笑する子供の姉弟がいました。このパパとママが能天気すぎるばかりに、後にエライ目に会うことになりますが、この時は知る由もありません。あ、一応コメディホラーなんですね。

 車がパンクしたことで、ファミリーはある民家にお邪魔します。この時、応対する婦人(というか婆さん)が結構可愛いです。昔はきっと美人さんだったんだろうな。その辺ノータッチのままファミリーは食事にもお呼ばれしますが、リビングには様々なクリーチャーが待ち構えていました。



 両目がレンズでアゴには鉄のキバが並ぶ大男サージョン(以降、鉄アゴ)、お皿が大好きな小人症の男プレート(以降、皿男)、むき出しの脳が異様に肥大化した男ブレイン(以降、デカ頭)。こんなマンガにしか登場しないようなキャラが今か今かとスタンバってるところに、豪快な能天気プレーをしでかすパパとママが逆に怖いです。

 ママがカメラを向けたことで遂に鉄アゴが始動。大型ナイフでママの首をザックリやります。次に皿男が始動。背中に装備したマガジンから皿を次々にパパに投げ付けます。イーヤッホウ!と狂喜する皿男。演じるワーウィック・デイビスは、実は本作で最も有名な俳優です。小人症の容姿を活かした様々な経歴をお持ちで、例えばメジャー作品『ウィロー』('88)で主人公ウィローを演じたお方でもあります。やるじゃん。

 逃げ出した姉弟をとっ捕まえた鉄アゴ。弟を人間幹竹割りにします。ペローンと体が縦に分断される残忍性ですが、予算がなく適当なダミー丸出しの演出なので笑えます。一応ヒロインの姉ティナは、デカ頭に気に入られてしまい、クリーチャーファミリーの一員にされてしまいます。デカ頭はこれでもかと言わんばかりに巨大な脳が露出していて、見ていてハラハラします。



 心優しいデカ頭はティナに、自分らは造られた存在であることを告白。ティナと一緒に逃げたいけど、ファミリーの為にそれは出来ないと葛藤するデカ頭は、もし自分が純粋な人間だったら・・・と大妄想します。ここで最大の見せ場が登場。マンハッタンのど真ん中、人混みの向こうからデカ頭が楽しそうに走ってきました。全裸=フル○ンという姿で。ゲリラ撮影につきビックリする通行人のご婦人。風になびくデカ頭のイチモツに、やはりアメリカは自由であることを痛感しました。監督は逮捕されたらしいですが(笑)。因みにこのシーンは完全無修正です。

 一方、ツーリング中のロートル(老人)バイカー軍団が、クリーチャーファミリー家にやってきます。全員70歳以上のロートルがクリーチャーに絡むという不協和音ビンビンな展開に突入。休憩したかっただけの仲間が鉄アゴにやられたことで、ロートルバイカー軍団は、熱く復讐を誓い爆進します。で、ティナの立場は。

 何人もの仲間が盛大にやられるも、残った超ロートル(たぶん80歳超)は頑張って皿男を血祭りに上げます。ガッツポーズの超ロートルは、これもロートルな彼女と濃厚なキスをかまし、二人して華麗に去っていくのでありました。残りのクリーチャーとティナは?



 ラスト近く、ティナはある倉庫を発見。そこでクリーチャーの創造主クリエイターと対面します。コイツは体のある部位が欠損してる以外、単なる普通のボディビルダー野郎(ここのVFXはなぜか秀逸)。トロフィーに囲まれる中、優雅にポーズを取り続けるので、インパクトと混乱必至なシーンとなっています。なんか偉そうに「人類の歴史は創造と破壊の連続である〜」とか講釈たれてる最中、股間にぶら下げてたダイナマイトをティナに奪われ、木っ端微塵にされます。アホか。

 ベースは恐らく『悪魔のいけにえ』('74)なんだと思います。テキサス州の辺境の地でキチ○イ一家が旅行者を襲うプロットはそのまま本作にも当てはまりますね。でも、それを更に、意味不明なキャラやオブジェクト、そして言動で埋め尽すことで、ただのコメディホラーに収まりきれない珍作へと昇華しているようです。感覚で見ないと見続けるの難しいかも。まあ、特上のヘッポコ作品には違いないですが(笑)。

 そういえば、デカ頭と鉄アゴがどうなったかですが、もし興味が沸いた方には本編でのお楽しみ♪ってことで伏せておくことにします。結構インパクトある顛末でしたよ。これ、ティナが最後まで頑張るのですが、その頑張りが暗転後のスタッフロール最中にも続くという、あまりにも珍しいことになっています。


 これって実は一見の価値ありなのかもしれない。


(C)
【出典】『バーサーカー』/パンド

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