2014年12月7日日曜日

映画『ふたりの男とひとりの女』 ・・・ジム・キャリーが顔芸かましながらレネー・ゼルウィガーと珍道中

●原題:Me, Myself Irene
●ジャンル:コメディ
●上映時間:117min
●製作年:2000年
●製作国:アメリカ
●言語:英語語
●カラー:カラー
◆監督:ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー
◆出演:ジム・キャリー、レネー・ゼルウィルガー、クリス・クーパー、ロバート・フォースター、リチャード・ジェンキンス、アンソニー・アンダーソン、ジャード・ミクソン、モンゴ・ブラウニー、マイケル・ボウマン、その他大勢

 とうとう12月なんですね。今年ももう終わりか・・・。しかしホント時間が経つのが早くなりました。今回は、そんな時期には全然関係ないコメディ作品だったりします。

【ストーリー】
 アメリカ。ロードアイランド州の善良な警官チャーリーは、その温和な性格からストレスを抱える毎日を送っていた。ある日、スーパーマーケットで他の客に横入りされ、遂に怒りを抑えきれなくなったチャーリーは別人格のハンクへと豹変してしまう。町でひと通り暴れ、また元に戻ったチャーリーは、多重人格障害と診断され、数時間おきの投薬を義務付けられてしまう。署長から気晴らしを兼ねた任務の指示を受け、チャーリーは指名手配から逮捕された女アイリーンをニューヨーク州警察まで移送することにする。しかし、アイリーンに犯罪組織から魔の手が伸びていることを知る由もないチャーリーであった・・・。



【感想と雑談】
 なんでだろうか。そんなにジム・キャリーには興味がないのに、パッケージを掴んでしまいました。で、裏面を見ると・・・なんだこれは、監督ってピーター&ボビー・ファレリーだったのかよ。しかも、レネー・ゼルウィガーも出てるし。速攻で借りました。

 うわー、これはヒドイことになってる。

 制作は2000年ジャストと意外や古い作品なんですね。同じくピーター&ボビー監督によるお気に入り作品『愛しのローズマリー』('01)の前年に作られているので、似たようなノリを期待しました。しかし、期待は裏切られました。下品なコメディであるのに変わりはないのですが、その下品さのレベルがケタ違い。でも、自分はこういうの大好きなので問題は無いのでありました。前にも同じこと書いてる気がするけど。



 善良な警官チャーリーが最愛の妻に逃げられてしまうところから話はおかしくなります。妻は浮気相手との間にできた子供3人を残しますが、途方に暮れるチャーリーはそれでも全てを受け止め、育児と仕事に専念します。しかし、心の歪は大きくなっていきます。

 隣人に新聞を取られ飼い犬の糞を放置されても笑顔、違法駐車の持ち主の横柄な態度にも笑顔、車道で遊び暴言を吐くガキにも笑顔・・・、と笑顔尽くしのチャーリーが、スーパーマケットに入店したときのこと。

 ある主婦に懇願され笑顔でレジを譲ることに。すると、主婦は大量の商品を抱えた子供らを呼びます。ここで遂に何かが切れるチャーリー。演じるジム・キャリーの真骨頂、スーパー顔芸タイムが始まります。ワンカットでトイストーリーのウッディみたいな顔からハンクの冷徹な顔に豹変していく様は特撮に見えるほどの素晴らしさ。盛大なBGMも相まって大笑いしてしまいました。ジムってやっぱ凄いんだ。見事すぎる。



 ハンクの前段に対する復讐ぶりがまた痛快です。主婦が内緒で買おうとしていたマンクリーム(笑)を盛大に取り上げ恥をかかせたり、車道のガキを噴水で水責めにしたり、違法駐車の車を床屋に突っ込ませたりと。隣人家に至っては、パンツを降ろし庭にしゃがむと気張りだすハンクの顔面アップ。この直後トグロを巻くチョコソフトクリーム(笑)のアップが挿入される凶悪さから、本作の心意気がわかるというものです。

 この後の珍道中に加わる女アイリーンを演じるはレネー・ゼルウィガー。彼女は何となくほんわかした不思議ちゃんのイメージでしたが、本作ではサバサバした威勢のいいオネーチャン役でちょっと意外に感じました。顔の特徴をチャーリーに毒舌させる脚本もあれですが、私はレネーみたいな顔付き好きです。垢抜けてない雰囲気がいいですよね。最近はどうなってるか知らんけども。

 ジムのド変態な演技に付き合わされるレネーもド級の汚れ役ともいえますけど、チャーリーとハンクが度々入れ替わっては騒動を起こす様に見事付き合ってる辺り、いいコメディエンヌなんだなと思います。オッパイを鷲掴みされたり、特大ディルドを弄らせたりと(笑)。この共演が功を奏したのか、ジムとレネーは速攻で婚約までしますが、あっという間に破局となりました。何やってんだよ。



 ピーター&ボビー兄弟監督は、必ず身体的ハンデをお笑い要素に持ってくるそうで、本作でも小人症の黒人がチャーリーに喧嘩を売るところなんかは印象的でした。この黒人が妻との浮気相手になるのですが、出来た子供3人が見た目ストリートギャングな秀才君に育ってるところは大ウケでした。もの凄いスラング調で量子力学を唱えたり、即興でヘリコプターを操縦したりと、固定観念を逆手にとったお笑いというのは目から鱗という感じ。

 共演として、アイリーンを追跡する刑事をクリス・クーパーが演じてますが、この人もまた特徴的で危なっかしい顔付きしてますよね。名優だと思いますが。因みにこの人、日本語吹替えにすると、ホモっぽい喋りになっていて、何だか可笑しかったです(笑)。

 話は、アイリーンに情報を握られたと勘違いする犯罪組織から逃げ続ける珍道中で、チャーリー=ハンクとアイリーンが親交を深めながら恋愛要素も加わっていくようなものです。不謹慎でグロテスクな表現も至るところにありますが、最近の『ムービー43』('13)を観てもへっちゃら楽しかったぜーなお方なら、存分に楽しめる作品だと思います。

 ところで、ピーター&ボビー兄弟監督は初作品の『ジム・キャリーはMr.ダマー』('94)でもジム・キャリーと組んでいたのですね。知らんかったわ。ちょっくらチェックすっかな。


 レネー・ゼルウィガーがちょっと気になる今日このごろ。


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【出典】『ふたりの男とひとりの女』/20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント

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2 件のコメント:

  1. こんばんは!!
    自分の記事を見ても内容をイマイチ
    思い出せませんでしたが、umetramanさんの
    記事を見て「ほぼ」思い出せました(笑)

    この頃のジム・キャリーははじけっぷりが素晴らしいですよね!!(^^♪

    レネーも良かったですね!!

    >私はレネーみたいな顔付き好きです。垢抜けてない雰囲気がいいですよね。最近はどうなってるか知らんけども。

    なるほど!垢抜けてない雰囲気ですね!納得です(笑)
    しかし演技の幅の広い素敵な女優さんです。

    少し前に最近の彼女の写真が整形疑惑として
    紹介されてました。確かに少し違うかも?そんな気がしました、、(^▽^;)

    確か新しい映画を撮ってるような内容だったと思います。
    かなり楽しみです♪

    >この共演が功を奏したのか、ジムとレネーは速攻で婚約までしますが、あっという間に破局となりました。何やってんだよ。

    そうだったんですね、知らなかった、、
    本当に何やってるだよ!ですが、一緒にならくて
    良かったかも??二人が一緒のイメージが沸かなかったです、、(^▽^;)

    umetramanさんとは女優の趣味が本当に近いですね!!(^^♪

    今日はジム・キャリーを無視してレネーにがっつり応援です!!\(^o^)/

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  2. >take51様
    思い出されましたか。それはよかったです(笑)。

    たぶんレネーを初めて見たのって「ベティ・サイズモア」だったと思うのです。電波の入った看護婦の珍道中だったかな。これのイメージが強いんですね多分。なんかフワフワした感じが。

    で、take51様の整形疑惑コメントを読んで、まさか彼女がそんなことしないだろと思い検索してみると・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰これ。

    顔変わりすぎじゃないですか!!
    レネーはいなくなってしまったようです(TT)。
    なんかグレン・クローズに見える写真とかありますけど。。
    レネーといえばあの目だったんじゃないかと思うのですが、面影まったく残ってないですね・・・。
    もう、45歳とのことなので、仕方がないのかもしれません。

    劇中チャーリーが彼女に言う「目はちっこくてレモンをかじったように酸っぱい顔してる」は、まさに彼女の特徴を捉えてるなあ、と感心したものです。これに対してふくれっ面になるレニーが可愛いんですよね。

    ひょっとすると今後、化けてくれるかもしれないので期待しておきましょう!

    レネー応援頂きましたありがとうございます♪

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