2014年12月17日水曜日

映画『最終絶叫計画4』 ・・・少年霊とトライポッドとジグソウが色々やらかします

●原題:Scary Movie 4
●ジャンル:コメディ
●上映時間:83min
●製作年:2006年
●製作国:アメリカ
●言語:英語語
●カラー:カラー
◆監督:デヴィッド・ザッカー
◆出演:アンナ・ファリス、レジーナ・ホール、クレイグ・ビアーコ、ビル・プルマン、アンソニー・アンダーソン、レスリー・ニールセン、モリー・シャノン、マイケル・マドセン、カルメン・エレクトラ、クリス・エリオット、その他大勢

 寒いです。当たり前です。皆さん、いかがお過ごしでしょうか?マジメに健康に注意しないとダウンするかもしれません。気をつけましょう。今回はパロディ映画の金字塔シリーズ(笑)です。

【ストーリー】
 アメリカ。介護士なりたてのシンディは日本家屋に住む老女を担当することになる。そこは曰く付きの家屋であった。同じ頃、家屋の隣人で離婚したばかりの港湾労働者のトムは子供との久々の再会を果たしていた。程なく庭先で惹かれ合うシンディとトム。それから暫くして、町のど真ん中に巨大兵器トライポッドが出現し、住民たちを襲い始める。それを見て慌てるシンディの目の前に少年の霊が現れ、ある場所に行けばトライポッドを倒すことができると告げる。意を決したシンディは友人のブレンダを引き連れ車を走らせるが・・・。



【感想と雑談】
 以前、『キューティ・バニー』('08)の記事で、主演のアンナ・ファリスが『最終絶叫計画』シリーズ全部に出ていたことを書きました。アンナ・ファリス可愛いですよね。という訳でシリーズに手を出してみました(笑)。

 レンタル屋が1作目と4作目しか置いてなくて、既に1作目は観ているので、今回手を出したのは4作目になります。初めて知ったのですが、これシリーズ3作目からデヴィッド・ザッカー監督が担当しているのですね。『フライングハイ』('80)辺りからパロディ系のコメディ作品を輩出されてるお方です。久々に名前を聞いて懐かしむこの監督。

 かつて1作目を観に行った時。劇場というのは、前席の人の座高や周りの音とか気にするじゃないですか。大事な鑑賞を邪魔するんじゃねーぞおい。でも、これが気にもならなかったんです。微塵にも。前の人のドタマが画面に被ろうが、周りでガサゴソされようが、全くの平気。むしろ好き放題やっちゃって下さい、と逆にお願いしたくなる。パロディだけで成り立つような作品は、ワイワイ騒いでの流し観でナンボな訳です。



 本作も当然テイストは同じ。しかし、これだけのパロディを揃えるってのも、かなり頭を使う仕事なんだろうなあ、と感心もしたり。メインのパロディネタとなるのは『THE JUON/呪怨』('04)と『宇宙戦争』('06)の2本で、その他いろんな作品のパロディが乱発されます。パロディ以外にも子供をやたら痛めつけるような凶暴さも。バカのオンパレードですよこれは。祭り状態。

 冒頭の方で、元ネタはわからないものの、かなり笑えて印象深いのが当時のチャーリー・シーンが自害しようとドタバタするところ。睡眠薬のつもりがバイアグラを大量に飲んでしまい、ビッグサイズになったイチモツを猫に攻撃されます。そしてマンションから転落。イチモツが地面に刺さり体が宙に浮いた状態で昇天します。掴みがOKすぎてアホか。この直前、ベッドに3人もの美女がいた辺り、彼のセルフパロディにもなってる気が。

 突然の雷鳴に続いて、地中から姿を表すトライポッドならぬ巨大なアイポッド(ipod)。「カ〜マカマカマ〜」とカルチャークラブの歌が流れると(懐かしいな)、ウンウン頷き笑顔になる住民たち。早く逃げろよ。やがてブオーンと唸ると今度こそトライポッドにトランスフォームし、ビーム砲で住民を粉にします。元ネタに結構忠実な描写で金がかかっていそう。



 日本家屋でシンディが少年霊(パンダメイク)と会話をする時、支離滅裂な日本語の応酬になってるのが笑えます。海外向けにまともな英語字幕が挿入されてますが、この面白さを堪能できるのは日本人のみという特典です。素晴らしいです。ここだけは決して吹替え音声で観てはいけません。普通の会話になっているので。多分これのせいで、本家『呪怨』がギャグホラーにしか見えなくなっているんだろうな。ぐしし。

 シンディとブレンダがたどり着く村が『ヴィレッジ』('04)のパロディ。捕らわれた二人が村の裁判を受けてる最中、カルメン・エレクトラ演じる盲目の美女がトイレと勘違いし気張りだします。そして、もの凄い音が響き渡ります。ギャグの域を遥かに突破してる気がします。女優でモデルでもあるカルメンの心の広さに脱帽。これは日本に例えると、バカ殿辺りでやってそうなノリだな。

 クライマックスは、『呪怨』と『宇宙戦争』を足して『ソウ』ネタでぶん殴ったような締めくくりを見せます。死のゲームで使用する凶悪な装置類をそこまでバカな仕様に改変するかという勢いで笑いを取ります。ジグソウもあんな風に料理されちゃうんだ。パロディとはいえ、この発想は凄いと思います。ジグソウがちょっと可愛いんだな(笑)。



 メイキングを見ると、デヴィッド・ザッカー監督は本当にお笑いが大好きで、自ら演出したギャグで自ら大笑いするような、とにかく楽しい撮影現場を目指しているんだそうです。ホント楽しそう。なので、トライポッドから住民が逃げ惑う場面は、設定上ギャグが入れづらくて面白くなかったそうです(笑)。職人気質もあってか、作りは割としっかりしていると思います。

 そういえば、ザッカー監督とよく組んでいたレスリー・ニールセンが出てきます。前作にも出てるそうです。本作ではアメリカ大統領を演じていて、国連で素っ裸のまま演説するボケをかまします。相変わらずニールセンしていてホッとします。最終的に国連全体が素っ裸になるというニールセンの破壊力にかなう者はいません。最後まで体を張ったギャグで楽しませてくれた素敵な役者さんでした。

 ああ、主人公シンディを演じてるのがアンナ・ファリスでした。こんな大バカシリーズ全作に出るとかどんだけエネルギッシュ。女優の鑑ですね。日本が舞台の『ロスト・イン・トランスレーション』('03)では「浣腸ダイエットが最高」とか豪語する役やってたけど、多分、本シリーズを買われてのことだったんだろうな。

 と、ここまで書いておきながら、記事にするほどの作品かと留まってしまいました。が、やっぱしこのまま挙げておこうと思います。まあそれほどのブログですしな。しかし、こんなんで今年を締めくくるのはダメだと思うので、もうちょっと頑張ってみようと思います(笑)。

 気力があったら他のシリーズ作品も探して観てみようと思います。


 ちょっと、アンナ・ファリスがいい感じかも。


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【出典】『最終絶叫計画4』/ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

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