2011年3月29日火曜日

映画『スピーシーズXXXX 寄生獣の囁き』 ・・・カメラ男と金髪女が合体とケンカ別れを繰り返します

●原題:The Shriven
●ジャンル:SF
●上映時間:87min
●製作年:2010年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ブライアン・スキャーヴォ
◆出演:ブライアン・スキャーヴォ、シエナ・オルブリッジ、アレクシス・フェダー、ダニエル・バーキー、アマンダ・ライジング、ジェフ・ベッツ、その他大勢

 あっという間に3月も終わりですね。季節的には春全開なんですが、花粉が猛威を奮い過ぎていて、イマイチ調子が悪いです。昨年の今頃は症状が殆ど出ずに幸せ過ぎました。
 さて、今回はピカソトリガーに続く(笑)シリーズ化作品の紹介であります。このスピーシーズのパチもんシリーズ、いつの間にか復活してたのですね。前作までが結構楽しめたので、今回もちょっと期待してしまいました。。。

【ストーリー】
 現代のアメリカ。写真家のベンは毎日のように見る悪夢に悩まされていた。それは人の頭部を抉り命を奪うという恐ろしいもので、それが現実に起きているような錯覚にも陥り始めていた。ある日のこと、ベンは金髪女のニーナと知り合う。ほどなく合体する二人。そして突然、怪物に変身するニーナ。仰天状態のベンにニーナが告げる。お前も同じ新種族シュリブンなのだと。半信半疑も束の間、やがて身体に異変が起きだすベン。その頃、シュリブンを付け狙う謎の組織が動き出す・・・。



【感想と雑談】
 ピカソトリガー・シリーズのマラソン記事(違)で既にお腹はいっぱい。でも、今回のスピーシーズX・シリーズは見過ごす訳にはいきません。満腹でもべつ腹が発動します。2年以上ぶりか、懐かしいな。しかしまあ、前作のキリのいいXXXで止めておけばいいのにと思うのですが、配給会社もなかなかそれを許しません。

 レンタル店で発見時、前作のXXXかと思いきや、よく見るとXが1コ多いXXXX。Xも3コまでと思うのですがどーですか。エックス、ダブルエックス、トリプルエックス。語呂がいいのはここまで。しつこい今回は、フォースエックスだって。フォースになるのか。クアドラプルという数え方もあるそうですが、どーでもいいですね。

 さて、中身の方です。これまでのスピーシーズX~XXXが大傑作というのがわかりました。カナダ産のXとXXは寒冷地仕様の上品な空気に包まれた学園エロSFで、アメリカ産のXXXはナースが豹変する病院エログロバカSF。この手にしてはいずれも見応えはあり、スピーシーズのパチもんとしては楽しめる範囲にあったと思うのです。しかし、今回のXXXXは、スピーシーズX・シリーズに持ってくるにも、無理があり過ぎたようです。


(街の喧騒が頭に響くベン。手前の2人は高級タイルの発送先を間違えたとかで揉めてます)

 冒頭、いきなり車で逃走中のベンが映されますが、この画質がとても残念過ぎていて、一気に先が思いやられるダウナー状態。出オチと呼んでもいいくらいです。その後、悪夢から目覚めたベンは自宅で仕事したり、ガールフレンドとイチャついたり。演じるのは監督でもあるブライアン・スキャーボですが、なんといいますか、なるべく監督業に徹した方がよろしいんじゃないかと思いますが。苦悶に歪むお顔がインパクト大。

 ベンがヤケ酒飲んでると突然登場するニーナ。色白すぎるガリガリの金髪女。これが準主役で、お色気担当Max値の存在かと思うと、とことん残念になります。常にケバい化粧でニーナはベンに接近遭遇。人間でない種族特有の魔力によって(たぶん)、ベンは遂に虜になってしまいました。その後、ニーナはベンの自宅で目が染みる(潰れる)ほどの無修正ヌードを披露し合体に励みます。ある意味サービス精神は忘れていないようです。スキャーボ監督。

 いいかげん合体を繰り返した辺りで、ニーナは怪物に変身しますが、スピーシーズらしさは皆無。真っ白メイクに全身適当なデコボコを着けて、頭ボサボサにしただけの姿。変身過程は殆どありません。X~XXXではエイリアンの造型にそれなりに頑張っていました。本作にはエイリアン要素は無いので仕方ないかもしれませんが、それならスピーシーズX・シリーズに持ってくるんじゃねーよ、と言いたいところ。因みにシュリヴンとは、キリスト教徒の懺悔が生んだ新種の生物だそうです。どんな誕生の仕方だよ、と思ってもそれ以上の説明や描写は一切ありません。

 因みに、Shrivenは、Shrive(罪の減免を与える)の過去分詞になるそうです。試験に出るかもしれないので覚えておきましょう。


(プンプン!!な表情が可愛く見えるニーナ。・・・そう思えるのは自分だけか)

 ベンとニーナの合体してはケンカ別れを繰り返すというモヤモヤ感が、残念すぎる画質と抑揚のない演出で爆進する辺りは潔いともいえましょう。かなり強引か。これといって残るものは無かったのですが、強いて挙げるとすればニーナが変身前よりも変身後のメイクの方が可愛く見えるというところでしょうか。因みに変身したベンもボサボサのカツラ姿で、怪物というよりも何かのコスプレにしか見えません。あまりの変身ぶりにビックリです。

 DVDパッケージのデザインに注目。ここに描かれてるような金髪美女は一切出てきません。配給会社の強引な計らいでスピーシーズ・Xシリーズに連結させられてしまった本作は、本家タイトルにXを付けただけの安易なパチもん商法に耐性のある方向けでしょう。でも、こういう系統は何があるのかわからないので、直感から気になった方はジャンジャン観てみて下さい。ひょっとすると天国が待ってるかもしれません。騙されたら勉強だと思って下さい:p

 で、さすがにこれで終了だろうと思っていたら、まだまだ続きます。既に次作の『スピーシーズXXXXX 美しき寄生獣軍団』('11)が出ていました。フィフスだって。無限地獄の始まりか。パッケージのコンセプトは統一しているようだけど、中身は間違いなく今回以上に凄まじい内容とみた。ピカソトリガー・シリーズは製作陣が同じなのである意味安定してましたが、スピーシーズX・シリーズはてんでバラバラなので、毎回気持ちを入れ替えないといけません。まあ、いずれ次作も記事にしたいと思います。


(右側。もう何もいうことはありません。)

 しかし今回はXを連発したせいで、伏字だらけの記事みたいになってしまった(笑)。

 よろしければ他のシリーズ作品もどうぞ。

 第1弾 ⇒ 『スピーシーズX  美しき寄生獣』
 第2弾 ⇒ 『スピーシーズXX  寄生獣の誘惑』
 第3弾 ⇒ 『スピーシーズXXX  寄生獣の甘い罠』
 第5弾 ⇒ 『スピーシーズXXXXX  美しき寄生獣軍団』
 第6弾 ⇒ 『スピーシーズXXXXXX  寄生獣の吐息』

(C) 2010 Strangewerks Films
【出典】『スピーシーズXXXX 寄生獣の囁き』/AMGエンタテインメント

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