2010年5月5日水曜日

映画『キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!』 ・・・アメリカ大統領が女子高生にやられます+衝撃の秋葉原

●原題:Dick
●ジャンル:コメディ/犯罪
●上映時間:94min
●製作年:1999年
●製作国:アメリカ/カナダ/フランス
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:アンドリュー・フレミング
◆出演:キルスティン・ダンスト、ミシェル・ウィリアムズ、
ダン・ヘダヤ、ウィル・フェレル、テリー・ガー、その他大勢
Flixster - Share Movies


 どうもです。皆さんお元気でしょうか?今回はキルスティン・ダンストものです。タイトルからしてドーンと名前が入ってます。力入ってますね。これまた古い作品ですが、最後に衝撃のキルスティン+αを用意してますんで、ちょっとでも楽しんでもらえればと思います。

【ストーリー】
 ’72年のアメリカ。女子高生のベッツィーとアーリーンは、社会見学でホワイトハウスに訪問した際、ニクソン大統領から愛犬の散歩係を命じられてしまう。実はこの二人、たまたまウォーターゲート事件の現場に居合わせていたことから、大統領にマークされてしまったのだ。そんなことは露知らず、二人は青春を謳歌しながらもニクソン政権に深く関わっていく。。。


Flixster - Share Movies

【感想と雑談】
 ウォーターゲート事件の真相を掴んでいたのは実は二人の女子高生であった、というパラレルワールドな設定を当時のポップでサイケな文化を背景に楽しく描いています。この二人の女子高生ベッツィーとアーリーンを演じるのがキルスティン・ダンストとミシェル・ウィリアムズ。とにかく若い!はっちゃけてます。キルスティン・ダンストは美人でないとよく言われますが、ヨーロッパ系の顔立ちも相俟ってとても魅力ある女優さんだと思います。見事頭がスパークしている女子高生をとても可愛く演じています。

 一方のミシェル・ウィリアムズも見事な女子高生を演じていますが、キルスティンよりもやや落ち着いた設定になっています。実年齢でもミシェルの方がキルスティンより2つ年上なので風格にも現れている感じでしょうか。まあそれでもポッチャリしていて十分可愛いのですが。とにかく、今ではすっかり成長してしまったこの二人を素の女子高生として見られる本作は、実に味わい深いものがあるのです。

 ベッツィーとアーリーンがどのようにして事件に絡むのかというと、もうのっけから事件の舞台ウォーターゲート・ビルにアーリーンが住んでる設定になっていて(笑)、ある晩の出来事から二人の行動がリンクしていく訳です。ある晩の出来事とは勿論、5人の男による民主党オフィスへの侵入。これが即発覚した理由が、1F駐車場ドアにテープが貼られアンロック状態になっているのを警備員が発見したからですが、実はこれをやったのがベッツィーとアーリーン。なんと深夜にアイドル宛のファンレターを投函するのに駐車場をこっそり経由しなければならなかったから(笑)。

 この時、男達の仲間と鉢合わせするも、ただの泥棒と勘違いし一目散で逃げ切る二人は、後日に社会見学で訪問したホワイトハウスで、ニクソン大統領や高官達に完全マークされてしまいます。事件のことを闇に葬りたい大統領は、二人を監視する為に愛犬の散歩係を命じます。超感激の二人は、その後クッキーを焼いては訪問を重ね、犬の散歩に励みます。しかし、毎日のようにホワイトハウスに出入りする二人は、さすがに自分らが何かヤバイことに関わっているのではないかと気付き始めます。


Flixster - Share Movies

 結局、二人はワシントン・ポストに事件の真相を暴露し始め、遂には大統領が辞任に追いやられるという、事実通りの展開を迎えてしまいます。この一連の過程で、実際に公表されてきた当時の真相が、二人の行動によって上手くリンクしていくのが面白いです。ドアに貼られたテープ、盗聴テープの削除された18分間、ソ連との核軍縮、ヘリコプターに乗る際のピースサイン、なんてのが全て女子高生レベルの行動に起因していたのです(笑)。

 情報提供元として二人が「ディープスロート」と呼ばれるようになった経緯も傑作でした。また、当時のファッションや音楽をふんだんに取り入れてるのも良かったです。特に二人の衣装がコロコロ変わっていく辺り、可愛くてまるで着せ替え人形を見ているようでした。ラジオ会館な諸氏には堪えられない出来でございましょう(違)。

 ニクソン大統領を演じるのはダン・ヘダヤ。この人、いい顔付きしてますよね。必ず思い出すのが『コマンドー』の悪玉役なんですが、どうせならカリフォルニア州知事と対決すればいいのに、とか思ってしまうのは自分だけだと思います(当時はシュワ知事じゃないので意味無)。ワシントン・ポストの記者を演じるのはウィル・フェレル。もう一人の記者とコンビを組んでるのですが、これが事件を真面目に描いた『大統領の陰謀』('76)で同役を演じたロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマンをパロってるのだとか。たしかに容姿や背丈が似ているか?(笑)。

 それと地味ーなところで、アーリーンの母親を演じるテリー・ガー。語呂良すぎる名前ですが、『未知との遭遇』('77)で冴えない主人公の妻役をやってたという、実は思い出深い女優さんです。

 本作は、ニクソン政権やウォーターゲート事件について予備知識のある人ほど楽しめるかと思います。私は正直詳しい方ではなかったので、後で調べてみて「なるほど!(笑)」と思えるところが多々ありました。まあそれでも面白かったし、着せ替え人形キルスティン・ダンストとミシェル・ウィリアムズをダラダラ見るだけでも十分価値のある作品だと思います。


Flixster - Share Movies

 さて、盛大な前振りはこのくらいにしておいて、本題に入ることにしましょう (゚д゚;)ぇ?

 ネットを徘徊していて、たまたま見つけた情報なんですが、なんとキルスティンてば、昨年('09)の夏に秋葉原に出現してたのですね!しかもその時の格好が、あるPV向けの撮影だとかで、ごっつハイパー状態。「Akihabara Majokko Princess」ということで、すなわちコスプレ姿なんです。

 秋葉原でアレな格好は珍しくないと思うのですが、彼女の場合体格が欧米系なので妙に浮いちゃってます(笑)。コミック系統の『スパイダーマン』出演繋がりで、いわゆるオタク文化に進出しちゃったのでしょうかね。しかしなんだよ、教えてくれたら会いに行ったのに!(笑) って、今頃知ったのって自分だけ?(汗;

 撮影時の様子を収めた動画ですが、遠巻きに眺めている群衆は彼女がキルスティン・ダンストってこと知ってるのかな。知ってないか。しかしいいなあ。でもまあ、この格好だと面と向かっても本人だと気付かないかもしれませんね。それにしても、あのキルスティン・ダンストが秋葉原でこんな格好してくれるなんて。まあ、ちょっとはオタク文化を理解してくれてるのなら嬉しいですけどね。ちなみにPVの監督、マックGなんだそうです。来てたのか秋葉原に。


『Kirsten Dunst - Turning Japanese』
 秋葉原と魔女っ子キルスティン・ダンスト(笑)の組合せが斬新すぎるPVです。なんだかんだいって最強です。曲もいいのですが、これキルスティン本人が歌ってるんでしょうかね。なんとなく本人でない気もしますが。ああ、ラジオ会館の前で踊っちゃってますな。それにしても、共演してるゾンビーズが羨ましすぎる(笑)。


 キルスティンは2008年にアルコール依存症に陥り入院されたそうですが、現在はよくなってるのでしょうか。なんとか無事に乗り切ってもらいたいものです。

<追記2011/1/10
 この曲、どこかで聴いたよなあと思ってましたが、案の定、映画でもよく流れてたりして、イギリスのバンドThe Vaporsによるオリジナル曲「Turning Japanese」('80)をカバーしたものでした。で、キルスティン本人が歌っているそうです♪しかし、そんなに古い曲だったとは。メロディがイケすぎですが、色褪せない曲とはこういうのを差すんでしょうかね。無数にカバーされているのも頷けます。

【出典】『キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!』/ジェネオン エンタテインメント

にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
ブログパーツ