2008年6月26日木曜日

映画『クールワールド』 ・・・ブラピがこんな映画に出てました

●原題:Cool World
●ジャンル:アニメ/コメディ/ファンタジー
●上映時間:102min
●製作年:1992年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ラルフ・バクシ
◆出演:ブラッド・ピット、キム・ベイシンガー、その他大勢(アニメキャラ大勢)
◎評価:★★★★☆☆☆☆☆☆

 いつか観ようと思いながらすっかり忘れていた本作だが、たまたまDVDになっているのを発見。改めて出演者を確認すると、なんとキム・ベイシンガーだけかと思っていたら、ブラッド・ピットにガブリエル・バーンまで出ているではないか。うーん。

【ストーリー】
 ’45年のアメリカ。第二次大戦も終わり田舎に戻ってきた青年フランクは母親と満喫した生活に戻るが、ある事故で母親を亡くしてしまう。事故現場で呆然となるフランクだが、突然閃光が走りなんとアニメの世界に入り込んでしまう。出迎えたヒゲ博士によると、アニメの世界クールワールドと現実世界の間を自由に行き来できるように研究をしていたのだが、今回は何かの作用でフランクをクールワールドに引き寄せてしまったらしい。虚ろなフランクは博士と共に闇に消えていく。
 月日が経って’92年。ある刑務所に漫画家ジャックが服役している。監獄で自作漫画のヒロインを描いて萌え萌えしていたジャックは閃光が走るとアニメの世界に入り込んでしまう。そこは自作漫画クールワールドの世界であった。目の前ではヒロインのホリーがセクスィダンスをしている。人間に生まれ変わって現実世界に行きたいホリーはジャックにお色気作戦で懇願を繰り返す。悶々としながら出所後も度々クールワールドに入り込むジャック。
 一方、クールワールドの刑事となっていたフランクは人間が入り込んだことを察知。フランク以外の人間はクールワールドに悪影響を及ぼすということで、ジャックを追い出そうとする。
そうこうしているうちに、ホリーはジャックと遂にベッドインし、その勢いで人間の姿に変身。狂喜したホリーはジャックと共に現実世界に入り込む。そして現実世界で暴走し傍若無人となったホリーをジャックとフランクが追跡する・・・・・・。

【感想と雑談】
 いい感じの出だしで始まる。
 初々しいブラッド・ピット(ブラピ)演じる戦争帰りのフランクが、再び母親と親子水入らずの生活に戻る。結構丁寧に撮られているので、ドラマに見入ってしまった(引用①)。

 そしたら、いきなりヒゲ博士が登場。ヒゲ博士。ああ、そうだ、これは実写とアニメの合成映画だったんだ(笑;)。気を取り直して観続けると・・・。

 どうしても『ロジャーラビット』感覚を期待してしまうのだが、なんとも本作は作りが粗い。クールワールドで椅子に座らされたブラピがヒゲ博士と絡むのだが、両方とも浮きまくっている(引用②)。ガブリエル・バーンもブラピ同様アニメキャラを相手に頑張っているのだが、そう印象は変わらない。アニメとの共演の場合、現実にはあり得ないキャラを相手にするのだから演技や撮影はたしかに大変だと思う。そこをいかに工夫と努力を重ね自然に近づけられるかが作品に求められる大問題なのだが、作り手側はそういうところは殆ど無関心であったようだ。

 大量に出てくる肝心のアニメキャラもとても変だ。殆どが落ち着きが無く気が狂った表情や動作をしている。また、主要キャラの手前や背後に気持ち悪いオブジェが無意味に回転したり表情変えたりしながら流れていく。あれはなんなんだ。

 ただ、こんな基地外キャラの中でヒロインのホリーだけは良かった。唯一ちゃんと女性の体型をしていてモーションキャプチャで動作を付けているので表現が豊かなのだ。特にセクスィダンスは可愛くて良かっと思う(笑(引用③)。

 しかし、しかしだ、このホリーがキム・ベイシンガー本人に変身すると話は違ってくる。変身した瞬間、誰もが思うであろう、”ホリーはもっと若いはずだ”と。なんかこのキム、『オースティンパワーズ』のフェムボットみたいな髪型してるし、ナイスバデーなんだけど、顔がちょっとな・・・。あ、これ製作年からすると『オースティンパワーズ』がこのキムをパクったのかもしれない(ないない。

 この時何歳なんだ。ん?39歳か。39歳??そんなにいってたのか@@・・・ナイスバデーのせいか結構若く見える・・・かな。服装もなんだか凄いぞ(引用④)。 ちょっとスタッフのセンスを疑うぞ。楽しいけど。でも、この後オスカー女優になるキム・ベイシンガーの貴重な姿ということで、お得感はあるかもしれない(違。

 出だしのドラマは残念ながら殆ど最後まで活かされない(ほんのちょっとだけあるけども)。このドラマの調子で最後まで観てみたいとも思った。残念。なんかトーンがいきなり変わるんだよね。だいたいクールワールドってのは現代の漫画家の作品なのに、1945年には存在していてブラピが迷い込むってのは一体どーいうことなんだ。時空を超えて行き来できるようになっているのか。

 クールワールドに入ると、薄暗いスタジオに置かれた書割のセットに合成された気持ち悪いアニメが暴れているだけだけど、ラスト近くでは現実世界にクールワールドが開放されることになる。が、これといって現実の人間らに絡むようなことも無かったし、やっぱり粗いアニメをまんま合成しているだけで何も変わりもなかった。最後は何か尻切れトンボだし。これは技術面や制作費の問題も有るかもしれないが、最終的には作り手の志が低すぎたのが原因になるのだろう。

 見所はホリーのダンスとキム・ベイシンガーの奇天烈な格好だけというダメ映画であった。ブラピファンにはどう見えるのかな(笑。

 あ、そうそう、エンドロールの歌がデビッド・ボウイだった。”Real Cool World”という曲。エンドロールが最高の映画だ。おかげで★1個追加(笑。


①いい雰囲気である。新車のバイクに跨って親子水入らずのドライブ中。しかし、この先には悲劇が待っているのだ・・・。


②幸せいっぱいだったシーンからいきなりトーンダウン。突然クールワールドに迷い込んできたブラピにヒゲ博士がちょっかいを出すところ。しかしコイツら溶け込んでなさすぎ。ブラピ目が虚ろで(笑。


③見よ!このホリーの可愛さを。ダンスの振付も最高である。左右にいる気持ちの悪いキャラは放っておこう。それと後ろのガブリエル・バーン(笑。


④出ました・・・。③の写真と比較して欲しい。これが同一人物の設定なのだ。フルネームがHolli Wouldなので、胸にはHWのイニシャルが。ハードウェアじゃないぞ。しかし、これがオスカー女優の底力というやつである。頑張れキム。手前のアニメキャラの表情に注目。

TM&RIGHT © 1992 BY PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
【出典】『クールワールド』/パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン株式会社

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